【特別取材】TuneCore Japan 野田威一郎代表インタビュー「日本の音楽を世界に広めたくてTuneCore Japanを創った」― “音楽の民主化”を目指して(前編)のポイントをまとめてみた

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TuneCore Japan 創設者・野田威一郎氏へのインタビュー

TuneCore Japanは、サービス開始から10周年を迎え、アーティストへの還元率100%を誇るプラットフォームとして旋風を巻き起こしています。その創業者である野田威一郎氏は、「All for Independence(全ては独立のために)」という理念のもと、さらに強い意志でサービスを進化させています。今回は、野田氏の少年時代からTuneCore Japanを立ち上げるまでの経緯について、詳しく伺いました。

もくじ

野田威一郎のプロフィール


氏名: 野田威一郎(のだ・いいちろう)
役職: チューンコアジャパン株式会社 代表取締役社長
生年: 1979年
出身: 東京都

経歴

  • 香港での少年時代: 中学・高校を漢基国際学校で過ごす
  • 日本への帰還: 1997年
  • 大学: 慶應義塾大学(2004年卒業)
  • 初職: 株式会社アドウェイズ(2004年入社)、メディアディビジョンマネージャー
  • 起業: Wano株式会社を2008年に設立
  • TuneCore Japan: 2012年に設立

大学時代、clubasiaで働き音楽業界を目指す


渋谷のクラブでバイト

大学時代、野田氏は渋谷の有名クラブ「clubasia」で約6年間アルバイトとして働きました。当時、クラブシーンが盛り上がり、インディペンデントアーティストたちが活躍している場でした。この経験から「音楽業界で働きたい」という強い意志を持つようになりました。

初めての音楽体験

音楽に興味を持ち始めたのは香港に住んでいた中学生の頃。当時流行っていたGuns N’ Rosesの影響でハードロックに傾倒し、日本に戻ってからもクラブイベントのオーガナイズやライブブッキングを行い、音楽と深く関わり続けました。

就職と独立の経緯


初職: アドウェイズ時代

2004年、野田氏はインターネット広告企業アドウェイズに入社。ベンチャー企業として上場を経験し、デジタルマーケティング全般を担当。ここで得た経験とITノウハウを後に起業に活かすことになります。

音楽への未練とITスキルの融合

「30代までには起業したい」という目標を持っていた野田氏。しかし音楽への情熱を捨てきれず、自身のITスキルを音楽業界やアーティスト支援に活かす形で2008年にWano株式会社を設立。2012年にはTuneCore Japanの立ち上げを果たします。

原点となった少年時代 香港には日本があふれていた


日本文化の影響

香港時代、日本のドラマや音楽が人気で、野田氏たちが身につけていた日本のファッションや電化製品にも現地の中学生たちが興味を持っていました。これは、90年代初頭の日本企業のグローバルな影響力が色濃く反映された時期でした。

TuneCore Japan設立の動機

この体験をもとに、「日本の音楽はもっと世界で通用するはずだ」という思いを強く持ち続けていた野田氏。日本の音楽を世界に広めたいという強い動機がTuneCore Japanの設立へとつながっていきました。

単身アメリカへ飛び、TuneCoreと話をつける


アメリカでの交渉

TuneCoreの理念に感銘を受けた野田氏は、2011年5月に単身でアメリカに渡り、現地のTuneCoreと直接交渉を行います。これが成功し、ジョイントベンチャーという形でTuneCore Japanが立ち上がることになります。

起業家としての原点

大学時代のクラブでの経験が、野田氏の起業家精神を育みました。インディペンデントアーティストが自由に活動できる環境を提供することを目指し、TuneCore Japanは彼のビジョンを実現する重要な一歩となりました。

アーティストへ100%還元。TuneCoreはインディペンデントのヒーローに


音楽配信の革命

TuneCoreは、アーティストへの売上を100%還元するという革新的なビジネスモデルを採用。これにより、インディペンデントアーティストたちの強い味方となり、音楽業界におけるヒーロー的存在となりました。

ジェフ・プライスとの出会い

TuneCoreの創業者ジェフ・プライスは、音楽業界の常識を打ち破る存在として広く認識されていました。彼のビジョンと野田氏の新たな挑戦が合致し、二人は協力して新しい音楽配信の形を作り上げていきました。

「音楽の民主化」を目指して


音楽の民主化とは

TuneCore Japanは、「音楽の民主化」を目指し、インディペンデントアーティストが平等に機会を得られるプラットフォームを提供しています。これにより、特定のジャンルやアーティストが独占していた音楽市場が多様化し、より自由で公平な環境が実現されました。

インディペンデントアーティストの支援

アーティストのクリエイティビティを尊重し、どんな背景を持つ人でも公平に楽曲をリリースできる環境を作ることで、これまで埋もれていた才能が表に出てくるようになりました。

TuneCore Japanは、音楽市場の多様化と民主化を進め、今後もさらなる進化を遂げていくことでしょう。この先にどのような新しい展開が待っているのか、引き続き目が離せません。


次回予告
TuneCore Japanが国内ストリーミングシェアでユニバーサル、ソニーに次ぐ第3位の存在感を示す今、野田威一郎氏が語る次のビジョンに迫ります。お楽しみに。

(取材日:2024年5月16日)

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