アーティストAIの時代へ　YouTube、AI音楽生成ツール開発で3大メジャーとライセンス交渉　報道 | Musicmanのポイントをまとめてみた

2024年7月2日

YouTube、AI音楽生成ツール導入に向けた動向とその影響

YouTubeの新たなAI音楽生成ツールとは？

2024年後半に導入予定のYouTubeの新たなAI音楽生成ツールについて、YouTubeは世界3大メジャーレコード各社とライセンス供与に関する交渉を進めています。このツールのトレーニングには、合法的に楽曲を使用する必要があるためです。特定のアーティストの楽曲権利を得るためには、アーティスト本人の許可を得て、一時金を支払うことも提案されています。この情報は、フィナンシャル・タイムズが2023年6月25日に伝えました。

「Dream Track」との違い

この新機能は、昨年発表された「Dream Track」とは一線を画すものです。「Dream Track」は、音楽スタイルやテーマをテキスト入力し、参加アーティストから1組を選ぶと、そのアーティストの音声を使ったYouTubeショート（短編動画サービス）用のトラックを作成できるものでした。しかし、このプロジェクトに参加したアーティストの数はわずか10組にとどまっています。一方、新しいAI音楽生成ツールでは、「数十人」のアーティストの参加を目指しており、その規模は大きく異なることが伺えます。

アメリカレコード協会（RIAA）の動き

一方で、アメリカレコード協会（RIAA）は2023年6月24日、音楽生成AIサービス「Suno」と「Udio」を著作権侵害の疑いで提訴しました。RIAAによると、これらのサービスは著作権で保護されたサウンド録音を許可なくコピーおよび利用し、大量に侵害しているとされます。これにより、AI音楽生成ツールの法的な問題も浮上してきています。

榎本編集長の見解

榎本編集長は、「僕の連載で、著作件のある楽曲を正規に学習させたアーティストAIが新たな音楽収入を生む時代の到来を予告したが、いよいよ現実に近づいてきた。YouTubeがAI音楽生成ツールのトレーニングで世界3大メジャーレコード各社と交渉中。音楽業界1位のグレンジCEOが主導している」と述べ、今後の音楽業界におけるAIの役割の重要性を強調しています。