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日本自動車連盟(JAF)は、子供のチャイルドシート推奨身長を現行の140センチ未満から150センチ未満に引き上げる検討を進めている。この変更についてSNSでは、成人身長150センチ未満の場合にも補助具が必要か疑問の声が上がった。JAFは6歳以上でも140センチ未満の子供にチャイルドシート使用を推奨しているが、福岡市での事故で140センチ未満の姉妹がシートベルトの圧迫で亡くなったこともあり、統一した基準を設けるため9月中旬を目途に変更を検討中。
JAF、チャイルドシート使用推奨身長の引き上げを検討
JAFの検討内容
日本自動車連盟(JAF)は、子どものチャイルドシートの使用推奨身長を現行の140センチ未満から150センチ未満に引き上げることを検討しています。この情報が報じられると、SNSでは成人であっても身長が150センチ未満の場合、補助具が必要になるのかといった疑問の声が上がりました。
改正理由と背景
現行の法律と推奨
現在、法律によりチャイルドシートの使用義務は6歳未満の子どもに限定されています。しかし、JAFは6歳以上でも身長が140センチ未満の子どもにはチャイルドシートの使用を推奨しています。これは、車のシートベルトが子どもの体型に適さないため、大きな衝撃を受けた際に首や内臓を損傷するリスクが高まるからです。
具体例と事故のリスク
例えば、JAFの公式サイトでは不適切なシートベルト装着の危険性を示す写真が掲載されています。写真では、シートベルトの肩ベルトが子どもの首にかかり、腰ベルトが腹部に位置しています。この状態で強い衝撃を受けると、深刻な怪我を引き起こす可能性があります。
直近では福岡市早良区で発生した軽自動車と路線バスの衝突事故が注目を集めました。この事故で、身長140センチ未満の5歳と7歳の姉妹が亡くなりました。原因はシートベルトによる圧迫が可能性が高いとされています。姉妹はチャイルドシートを使用していませんでした。
推奨身長引き上げの目安と統一
改正予定と協議
JAF東京支部の担当者は、J-CASTニュースの取材に対し、9月中旬を目処に使用推奨身長の引き上げを検討していると述べました。これまで企業や団体によって推奨身長にばらつきがあったため、自動車や交通安全に携わる企業・団体との協議の上で統一を目指しています。
成人への影響と平均身長
身長が150センチ未満の成人も多いことから、SNSでは補助具の必要性についての疑問も出ています。しかし、今回の改正は主に子どもを対象としており、具体的に成人に対する影響については言及されていません。
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2019年)によると、男性が平均身長150センチを超えるのは13歳、女性は12歳です。このため、今回の改正は特に小学校高学年の子どもたちに影響を与えると考えられます。
結論
JAFによるチャイルドシート使用推奨身長の引き上げは、交通事故による子どもの怪我や死亡リスクを軽減するための非常に重要な取り組みです。身長150センチ未満の子どもに対しても適切な安全措置を推奨することで、さらなる安全を確保するための準備が進められています。
今後、具体的な改正内容や成人への影響についても詳しく発表されることが期待されます。保護者や教育関係者にとっても、この情報をしっかりと把握し、適切な対策を取りましょう。