戸籍の新たな一歩:「フリガナ」記載が始まる
毎週日曜日、TOKYO FMで放送される「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」では、学びと成長をテーマにさまざまなトピックを取り上げています。3月9日(日)の放送では、「必ず確認しよう! 戸籍のフリガナ通知書」というテーマで、法務省民事局の青山琢麿さんをゲストに迎え、2025年に施行される改正戸籍法について詳しく解説していただきました。
なぜ「フリガナ」が必要?
戸籍はその人が日本人であることを証明する重要な書類ですが、これまで氏名にフリガナを記載する制度はありませんでした。しかし、社会のデジタル化が進む現代において、フリガナの追加が求められるようになっています。データベースでの情報管理が一般化しているいま、漢字とフリガナの両方を確認できることで、より正確な情報検索が可能になります。
フリガナ追加の具体的なプロセス
改正戸籍法は2025年5月26日に施行され、日本国内のすべての日本人に対し、本籍地の市区町村から氏名のフリガナが通知されます。この通知は郵送で行われ、受け取ったらフリガナに誤りがないかを確認する必要があります。もし誤りがあれば、2026年5月25日までに正しいフリガナを市区町村へ届け出る必要があります。
届け出の手続き
「マイナポータル」を利用すれば、フリガナの誤りの届出をオンラインで完了することができます。もちろん、郵送や市区町村の窓口でも届出は可能です。また、氏名の読みが一般的でない場合、一部例外として、パスポートや金融機関の通帳の写しなどを提出する必要があります。
フリガナの誤りに気づかずに放置した場合
万が一、誤ったフリガナが戸籍に記載されても、1回に限り市区町村への届出で訂正が可能です。ただし、一度届出をすると、その後の変更には家庭裁判所の許可が必要になります。また、他の行政手続きで使用する氏名のフリガナにも注意を払い、誤りがないよう確認が必要です。
名付けに関する新ルール
新しい改正では、新しく生まれる子どもの名前の読み方に関する規制も強化される予定です。一般的に認められる読み方でないと、氏名として認められなくなります。たとえば、「太郎」を「ジロウ」と読むことは認められませんが、「心愛」を「ココア」と読むことは許されています。
詐欺の可能性と注意喚起
青山さんは、制度の悪用による詐欺発生の可能性についても警告しました。法務省や市区町村が金銭を要求することはないため、不審な連絡があれば、すぐに市区町村や警察に相談することが推奨されています。
番組でのまとめ
番組の終わりに、杉浦太陽さんと村上佳菜子さんは得た情報を振り返り、「フリガナの通知を必ず確認すること」や「令和7年5月26日からのフリガナ記載」を強調しました。
このように、改正戸籍法によるフリガナ記載の開始は、日本の戸籍制度における大きな一歩です。新しい制度にしっかりと対応し、必要な手続きを忘れずに行いましょう。
(番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより、放送日時:毎週日曜 7:30~7:55、パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子)