村上春樹の世界 — ラジオ「村上RADIO」で語る“長編小説の醍醐味”
はじめに
作家・村上春樹さんがディスクジョッキーを務めるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。2023年1月26日(日)の放送では、「村上RADIO~村上の世間話6~」がオンエアされました。この好評シリーズは、村上さんが日々の中で体験したエピソードを、彼自身が選曲したグッドミュージックと共に楽しむことができます。本記事では、特にクロージングトークと“今日の言葉”に焦点を当てて、ご紹介します。
クロージング曲: Clifford Brown「Stardust」
番組のクロージング曲には、クリフォード・ブラウンの「スターダスト」が選ばれました。ブラウンは才能豊かで革新的なトランペッターとして知られていますが、1956年に交通事故で25歳という若さで亡くなりました。彼がもっと長生きしていたら、ジャズの歴史はどのように変わっていたのか、多くの人が想像を巡らせることとなっています。
今日の言葉: E.L.ドクトロウの名言
今日の言葉として紹介されたのは、アメリカの小説家E・L・ドクトロウ(Edgar Laurence Doctorow, 1931 – 2015)の言葉です。彼は小説を書くことについて、次のように語っています。
「小説を書くのは、夜中に車を運転しているようなものだ。ドライバーが現実に目にできるのは、ヘッドライトに照らされた領域でしかない。しかしそれでもなんとか目的地にたどり着くことはできる」
この比喩は非常に巧妙ですね。実際、長編小説を書くというのはまさにこのような感じです。現在書いている部分についての理解はあるものの、それがどのように展開し、結末に結びつくのかはほとんどの作家が完全には把握できないものです。
長編小説を書くという事
村上さんは、長編小説を書く作業についても述べています。現在の執筆部分に全力を注ぎ、的確にこなすことが重要であり、最も大切なのは自分の本能や物語そのものの力を信じることだと語ります。長編小説を書くのは大変な作業であるからこそ、そのプロセスが楽しいとのこと。こうした思考をAIが再現できるかどうか、興味深いところです。
番組概要
- 番組名:村上RADIO~村上の世間話6~
- 放送日時:2023年1月26日(日)19:00~19:55
- パーソナリティ:村上春樹
- 番組Webサイト:村上RADIO 公式サイト
終わりに
村上春樹さんの温かくも深い洞察に満ちたトークと、選りすぐりの音楽が詰まった「村上RADIO」は、リスナーにとって特別なひとときとなります。また来月の放送で、どのようなエピソードが飛び出すのか、楽しみに待ちたいと思います。
