新しい挑戦に伴う不安をどう捉えるか − 脳科学の視点から
TOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」とそのスピンオフ「茂木健一郎のポジティブ脳教室」では、新しいことに挑戦する際に誰しもが感じる「不安」に対する捉え方や対処法について議論が行われています。今回は、3月1日(土)の配信で取り上げられた「新しいことに挑戦する前に感じる不安」について、茂木健一郎さんが脳科学の見地からアドバイスをしています。
新しい挑戦の前に訪れる不安 − それは欠点ではない
リスナーからの相談では、新しい仕事のプロジェクトを任された際に感じる不安についての悩みが寄せられました。茂木さんは、この不安が決して「欠点」ではないと強調します。脳の機能として、新しいことに挑もうとすると自然に不安を感じるものであり、それは決して異常な状態ではないのです。
不安の正体 − 脳の自然な反応
不安とは何か。それは不確実性に対する脳の自然な反応です。不安を感じると、人は一旦立ち止まり考えます。この時、脳は過去の経験や知識から何か役立つものを見つけ出そうと検索を始めます。その意味で不安とは情報を集め、準備を整えるためのプロセスと言えるでしょう。ですから、不安を感じることは決して悪いことではありません。
不安への対処法 − 経験と知識を活用する
不安をうまく対処するためには、過去の経験や蓄積した知識を意識的に活用することが重要です。「前に似た状況はなかったか」「過去の経験から参考になることはないか」と考えることで、新たなヒントが得られることがあります。また、他の人や会社の先輩にアドバイスを求めるのも有効な対策です。
不安を抱えることは才能の証
茂木さんは、不安を感じることはむしろ才能の証であると述べます。例えば、舞台でのパフォーマンスやプレゼンテーションに長けている人たちも、毎回不安を感じるものです。しかし、その不安に立ち向かい、適切に対処することで成功を収めています。このように、不安を持つこと自体は悪いことではなく、むしろ成功に向けた大切なステップなのです。
不安と希望 − その共存を楽しむ
新しいことに挑戦する際には誰もが不安を感じ、慎重になります。この不安があるからこそ、自分の準備や実力を確認できるのです。また、不安と同時に「希望」という感情も生まれます。不安と希望が入り混じっている状態を楽しみながら、ぜひ新しいことに挑戦してみてください。
「茂木健一郎のポジティブ脳教室」の詳細
この番組は毎週土曜の22:30に配信され、茂木健一郎さんがリスナーから寄せられた悩みに脳科学の視点からポジティブな考え方を伝授しています。不安に対する新しい視点を得たい方には、ぜひこの番組がおすすめです。
