トピック 朝ドラ「ブギウギ」大阪弁指導担当・一木美貴子 主演の趣里は「大阪弁が天才的だった」

放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。5月12日(日)の放送では、女優で大阪ことば指導者の一木美貴子さんをゲストに迎えて放送されました。

一木美貴子さんは、女優としての活動と並行して、NHKの連続テレビ小説「ブギウギ」や「カムカムエヴリバディ」、「マッサン」など、数多くのドラマで大阪弁の方言指導を担当してきました。その実績を背景に、今回の放送では「ブギウギ」で主人公・福来スズ子役を演じた趣里さんへの方言指導について話が及びました。

一木さんは「趣里さんは東京都出身なのに天才的でした。撮影が始まる前に3時間で5回ほど集中的に稽古をして、その後は特に何もせず、音源を渡すだけでした」と、その才能を絶賛しました。

大阪弁と関西弁についての話題にも触れ、一木さんは「関西弁は関西全域ですね」と説明。さらに、大阪と神戸、京都の違いについても詳しく解説しました。例えば、神戸では「~してる?」を「~しとう?」、京都では「~してはんの?」、大阪では「何してんの?」と言います。これを聞いた東京都出身の宇賀が「近いのにそれぞれ違うんですね」と驚くと、一木さんは「地域性でしょうね。大阪は商人の町ですし、神戸は港があるので異文化が入りやすい。大阪の人は『自分、神戸違うん?』と言われると、ちょっと嬉しいらしいです(笑)」と解説しました。

また、一木さんは大阪弁について「大きく4つくらいに分類できる」と話しました。具体的には「摂津、泉南、河内、船場」で、船場は特に商人の町として100年続いており、社員教育として言葉教育があったため、大阪弁をよく残していると考えられます。一木さんは「例えば、丹波篠山や播州から出てきた人々は『ほうやんけ』といった語尾に『け』が付く言葉を使いますが、これはお客さんには失礼だとして『そうだすなあ』に直されることがありました。私の推察ですが、船場の教育が大阪弁を残しているのではないか」と話しました。

ここで小山薫堂から「役柄がどの地域から来ているかによって方言を変えているのか?」と質問がありました。一木さんは「台本をいただいたら、まずは時代背景を考えます。明治や昭和の初めでは大きく異なりますし、どの地域出身で、どんな生活環境だったのかなどを考慮してディレクターやプロデューサーと相談しながら決めていきます」と答えました。

また、一木さんは方言指導の際、実際に撮影現場に足を運び、その場で演者に指導することもあるそうです。今回の放送では、「ブギウギ」の台本をもとに小山と宇賀が方言指導を受ける場面がありました。小山は柳葉敏郎さんが演じた花田梅吉役、宇賀は水川あさみさんが演じた花田ツヤ役になりきり、二人で読み合わせを行いました。

方言指導を受けた小山は「これ、パニックになりますね。そもそものセリフも覚えなきゃいけないのに、イントネーションばかり考えるとセリフが飛んでしまいます」と感想を述べました。一木さんが2人の演じたシーンをお手本として一人で読み上げると、宇賀は「高低が全然違う」と感心しきりでした。一木さんは「大阪弁はジェットコースターみたいと言われますね」と話しました。

番組概要として、「日本郵便 SUNDAY’S POST」は毎週日曜15:00~15:50に放送され、小山薫堂と宇賀なつみがパーソナリティを務めています。詳細は番組Webサイト(https://www.tfm.co.jp/post/)で確認できます。

 

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