崎山蒼志独演ライブ：”独演 二十二歳・二十二唱” レビュー

8月31日、崎山蒼志がその22歳の誕生日を記念して「”独演 二十二歳・二十二唱”」と題した弾き語りワンマンライブを開催しました。この特別な日には、彼の楽曲を網羅したセットリストが用意されており、観客を魅了しました。

イントロダクション：期待高まる開演前の雰囲気

会場のBGMにはジュリアン・ラージ、The Books、Mk.geeなどが流れ、崎山のリスナーとしての趣味が垣間見える選曲となっていました。観客が静かに耳を傾ける中、舞台の照明が落ち、ライブの幕が開けました。

オープニング曲で観客を魅了

まずは、インディーズ時代の楽曲「ソフト」で弾き語りをスタート。鋭利なギターサウンドと独特の揺れを感じさせるボーカルが響き渡り、客席から大きな歓声が上がりました。続けて、「Helix」「鳥になり海を渡る」と力強い楽曲が次々と披露されました。

ハイライト：代表曲「Samidare」

ライブ前半のハイライトは、やはり代表曲「Samidare」。この楽曲は崎山蒼志の原点ともいえるものであり、その疾走感と抒情性が織りなすパフォーマンスは観客の心を捉えました。演奏後の長い拍手も心に刻まれました。

アンケート結果を反映した楽曲選び

「おめでとう！」という声に「ありがとうございます」と応えた崎山は、今回のコンサートでは事前にアンケートを取り、セットリストに反映させていることを紹介。また未発表曲も多く披露され、観客は新しい発見に満ちた時間を過ごしました。

多彩な音楽性を感じさせる中盤

「My Beautiful Life」や未発表曲「狭い広い街」など、崎山の多彩な音楽性を感じさせる曲が続きました。エレキギターに持ち替えての「そのままどこか」や「ブラックリバーブ」も特筆すべきパフォーマンスでした。

未発表曲で見せるシンガーソングライターとしての資質

「North」「チャコールグレイなガール」「PINK part.2」などの未発表曲は、いずれも10代前半の時期に書かれたもので、そのクオリティの高さは崎山蒼志のシンガーソングライターとしての資質を改めて証明していました。

コラボ楽曲で魅了する後半戦

ライブ後半では、コラボ楽曲やフィーチャリング楽曲が並びました。「River relief」（PAS TASTA＆崎山蒼志）、「抱きしめて」（花譜×崎山蒼志）、「むげん・」(with 諭吉佳作/men)などを弾き語りバージョンで披露。また、石崎ひゅーいとの共作「告白」では、歌詞を飛ばしてしまうハプニングも、観客との一体感を生むシンガロングで乗り越えました。

台風にも負けない感謝の言葉

「台風で大変だったと思いますが、お越しくださって本当にありがとうございます」と語る崎山の言葉に、観客からは大きな拍手が送られました。そして、彼の決意表明として「いろんな方々と出会えるようにがんばっていくので、よろしくおねがいします」と述べました。

感動のクライマックス：代表曲と共に

「いちばんは決められないけど、僕にとって大切な曲だなと思っています」と紹介されたのは「燈」（TVアニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」EDテーマ）。続けて「舟を漕ぐ」「国」と代表曲を次々と披露し、本編が終了しました。その後、鳴り止まない拍手に応え、アンコール曲「花火」と再び「ソフト」を演奏しました。

総括：意義深いライブの終焉

このライブは、崎山蒼志の初期の楽曲から代表曲、未発表曲に至るまで幅広く楽しめるセットリストと、高い技術と独創性を兼ね備えたギタープレイ、激しさと儚さを同時に感じさせるボーカルで構成されていました。崎山蒼志のアーティスト性を存分に感じられる、非常に意義深いライブとなりました。