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紀文食品によると、2024年の正月のおせちランキングで「かまぼこ」「雑煮」「黒豆」がトップ3に入り、それぞれ縁起の良いいわれがあります。おせち料理は日本の伝統的な文化で、弥生時代に始まり平安時代に定着したとされます。近年、おせちの価格は上昇中で2025年の平均価格は27,826円(税込)に達しています。消費者はより良いものを求める一方で、節約を意識しない人も多く、メリハリ消費が進む様子が見られます。
おせち料理のトレンドと人気の品
2024年のお正月に向けて、魚肉練り製品のメーカーで有名な紀文食品が、おせち料理に用意される品のランキングを発表しました。トップ3は、(1)かまぼこ、(2)雑煮、(3)黒豆です。これらにはそれぞれの歴史的背景があります。紅白かまぼこは日の出を象徴し、紅はおめでたさ、白は神聖さを意味しています。黒豆には「まめまめしく」暮らせるよう、健康と長寿の願いが込められています。おせち料理そのものは和食文化の代表であり、弥生時代に始まり、平安時代には定着したと考えられています。
「コスパ」と「高級化」の二極化
最近、おせち料理の価格は全体的に上昇傾向にあります。帝国データバンクが2025年の正月シーズンに行った価格調査によれば、「三段重」の平均価格は2万7826円(税込)でした。ここ数年、2万5千円台から2万7千円台と、高価格化が進んでいます。こうした背景には、物価高の影響があり、「コスパ」と「高級化」への二極化が進んでいます。普及価格帯はコストパフォーマンスを重視する層に、高価格帯は高級ホテルやレストランなどがターゲットです。
おせち料理に対する消費者意識
消費者はどのような理由でおせち料理を選ぶのでしょうか。百貨店「松屋」が行った「2025年お正月の過ごし方・おせちに関する意識調査」によると、「毎年の恒例行事、習慣になっているから」68.5%、「日本の大切な伝統行事だから」45.0%、「年末年始は家事を減らし、ゆっくり過ごしたいから」28.5%といった回答が寄せられました。
特に注目すべきは、おせち購入に際して「節約を意識しない」と答えた消費者が全体の7割にのぼる点です。前年と同様の結果であり、経済産業省経済解析室は「実質賃金の低下が続いている中でも、正月のおせちくらいは良いものを食べようという『メリハリ消費』がうかがえる」と分析しています。
以上のように、おせち料理は時代とともに変化を遂げつつも、日本の伝統文化として消費者に深く根付いています。自宅で迎えるお正月に欠かせないものとして、今年のおせちにも期待が寄せられています。