眠気対策を脳科学の視点で考える:茂木健一郎のアドバイス
脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」は、日本や世界で活躍するゲストの挑戦に迫る内容で、毎週土曜の夜に放送されています。さらに、TOKYO FMとJFN系列の音声配信プラットフォーム「AuDee」では、スピンオフ番組「茂木健一郎のポジティブ脳教室」が配信されており、リスナーから寄せられた悩みに対して茂木が脳科学的視点から回答しています。
リスナーからの質問:「どうしても眠くなってしまう」
1月25日の配信では、リスナーから「座って本を読んだりテレビを観ているとどうしても眠くなってしまう。眠気を取るいい方法はあるか?」という質問が寄せられました。
茂木健一郎の回答:睡眠の重要性と具体的な対策
睡眠の大切さを知る
まず、茂木は睡眠が脳にとって非常に大切であることを強調しました。睡眠は脳の疲労回復、記憶の定着、認知症予防、アンチエイジングに貢献します。特に日本では平均睡眠時間が短く、他国に比べて問題視されています。ですから、眠くなったら無理せずに寝ることも重要です。
立って活動することで眠気を防ぐ
それでも本をきちんと読みたい、テレビをしっかり観たいときのために、茂木は「現代人は座りすぎ」という点に着目しました。長時間座ることが健康に悪影響を与えることがわかっており、茂木自身も立って本を読んだり、部屋を歩き回ったりすることがあるそうです。同様に、テレビを観るときも立ち机を利用し、柔軟体操をすることで眠気を防いでいるといいます。
脳を活動的にする方法
さらに、脳が活動しているときは眠くならないことを説明します。読書の場合、声に出して読むといった方法も効果的です。難しい本に挑戦することも良い刺激となり、脳が活性化します。茂木が紹介した研究によれば、数学が苦手な人が数学の問題に取り組んでいると、脳内で痛みを感じる回路が活動するといいます。しかし、それに耐えることでβエンドロフィンなどの幸せホルモンが分泌され、脳が「頑張ったご褒美」を与えてくれることがあります。
タイムプレッシャー法で集中力を高める
最後に、集中力を高めるための「タイムプレッシャー法」を紹介しました。「今から15分間は集中する」といった時間制限を設け、その間に本を読んだりテレビを観たりする方法です。これにより、眠気を上手にコントロールし、好奇心を満たしていくことができます。
番組情報
「茂木健一郎のポジティブ脳教室」は、毎週土曜22:30に配信され、茂木健一郎がパーソナリティを務めています。脳科学の視点からのアドバイスをもとに、リスナーの方々が日々の生活で直面する問題を解決する手助けをしています。